”自分らしさ”とは。現代社会を冷静に切り取る – 【書評】コンビニ人間

芥川賞受賞作品、ということで話題になっている「コンビニ人間」読了。

あらすじは、子どもの頃から”周りと少し違う”女性が、世間との違和感に戸惑いながらコンビニ店員として働く姿を描く。女性は毎日同じように「コンビニ人間」として働いていたが、ある1人の男性が現れたことにより、女性の平凡な日常は徐々に変化が訪れていく―

というように、あらすじだけ見れば、持って行き方によってはサスペンスや恋愛ものとしても成立しそうなのだが…。

現代の空虚な世界観を反映しているような雰囲気があり、たまにブラックな笑いが出る場面があるものの、精神的に参っているようなときに読むのはやめておいたほうが良い。芥川賞受賞作品という、文学的に評価できるのは理解できるが、感情面ではかなりきつい作品だと思う。読後の爽快感を求める人にはオススメできない。

作中の登場人物の誰にでも当てはまるようにも思えるし、誰でもないようにも思える。自分自身、社会という枠組みの中にいる1人にすぎない。私も周りの誰かのコピーであるかもしれないし、全く別の誰かであるかも…。

誰に勧めたらいいのか分からない。話題になっているからといって安易に手を出すとヤケドするな、と思った。だからといってネタバレを見てしまっては面白くないし、選書は難しい…。(これはアレか、湊かなえ作品を読んだ時と同じ感情か…。)

憧れの古道具店。 – 【書評】神戸栄町アンティーク堂の修理屋さん

「神戸栄町アンティーク堂の修理屋さん」読了。

タイトルの「神戸栄町」の文字が目につき、またアンティークといった古道具にも興味があったため、購入した。作品分類はライトノベルで、文章全体は平易に書かれているため読みやすく感じた。

作品を読んで全体的な印象として、主人公の都合よく話が進んでいるように感じられる部分が多かった。理由として、登場人物との絡みも、最終的には大団円で終わってしまう。作品の流れとしては問題ないのかもしれないけれど、もう少し引っ掛かりがあったほうが作品としては印象に残るのではないか、と思った。

作品自体は神戸を舞台にしていることもあり、見知っている地名が出てくると嬉しくなる。

栄町の古道具屋を主人公が祖父から引継ぎ、そこでもともと働いていた職人の女性と一緒に働くことになり、持ち込まれた古道具を通じて依頼主の問題解決にあたり、主人公が精神的に成長していく、というストーリー。 主人公が勤める古道具屋は表題どおり栄町にある設定で、一部東京方面への移動もあるが、基本的には神戸近郊で物語は完結する。

作中で主人公自身が語っているせいもあるが、性格が女々しいと感じることが多いかもしれない。これは、おそらくメインターゲット層になるであろう男性読者を意識しての設定ではないだろうか。 ただ、このジャンルの小説を読む層には同世代女性が多いイメージもあるので、そのような女性からは反発を受けそうな設定であるように感じた。この辺りが、先の”ご都合主義”に感じた要因のひとつ。 逆に主人公への感情移入がうまくいけば満足度は高くなると思う。

終わり方は少し物足りない、彼らの今後が気になる終わり方だったが、これくらい余韻が残っているほうがいいのかもしれない。

31歳を迎えて – 30歳の振り返りと年初の抱負について

先日の7月14日に31歳の誕生日を迎えました。去年執筆していた記事はこちら(結構ポエミーなので、現在まで非公開にしていました。)

ここで、30歳の一年間と2016年の年初に立てた目標の進捗達成について振り返ってみます。

2016年の年初に立てた目標について

アウトプットを意識する

大きなものとして、 「アウトプットを意識する」 を目標にしていました。こちらについては、ご覧のとおりあまりうまくいっていないのが現状です。

第一に、ブログでの定期的なアウトプットを目標にしていましたが、記事は1ヶ月に2本あるかないか、というところです。

原因としては、記事執筆に対するモチベーションを維持できていなかった、という点でしょう。言い換えると、 「重要だが緊急ではない」 項目であるため、優先順位を上げることができなかったためだと自己分析しています。

また、 「1週間に3本程度の記事を上げる」 ことを目標にしていましたが、これもハードルが高く感じられた要因だと考えています。そのため目標を下方修正し、 「1週間に最低1本は記事を書き上げる」 とします。ついては、下記のスケジュール感で記事を準備しようと考えています。

  • 月~金:ネタ出し、資料準備、草案まとめ
  • 土・日:記事執筆、リリース、翌週の準備

これは、今後の私的な活動を見据えて 「1つの記事をまとめあげて執筆する」という作業を自然に行えるようになりたい という理由もあります。

ただ、アウトプット自体については、年初ではそれ自体がまったくの手探り状態でしたが、書籍「読書は「アウトプット」が99%」を購入したことにより、苦手意識は多少軽減されたように感じます。

また、他にやりたいこととして 「ZINEの発行」記事の寄稿 が挙げられます。現状、ブログの記事もろくに書けていないのですが、紙のメディアとして雰囲気の違うものが仕上げられるのではないか…と考えています。

インプット量を増やす

次に、 「インプット量を増やす」 ことから、 月4冊以上の書籍購入 を目標にしていました。

こちらについては、当初は 「月4冊以上買う」ということを意識していたものの、もともと読書すること自体に抵抗は少なかったため、あまり意識しなくても書籍購入の機会は多くありました。これは、年度初め~中期にかけてはミニマリズムに傾倒していましたが、その後少しずつ頭の中の 「書籍を購入することは無駄遣いではないのか」というストッパーを外せるようになったこと が大きかったです。ですが、あまりジャンルまでは意識が及ばず、目に付いた面白そうな本(小説といった娯楽など)を主に購入していました。

ただ、これによって「自己啓発書を買う」ことが減り、小説やビジネス書・実用書を買うことで自分をレベルアップさせるような知識を吸収したいという意識が高まっており、購入するジャンルの割合が変化していることは良い傾向ではないかと考えています。

これと併せて、芥川賞受賞作品や映画・テレビ原作など何が流行っているか、といったことにも興味がわき、そういった幅広いジャンルの作品を読んでみたいというモチベーションにもつながっています。

今後半期の目標について

今年下半期は過ぎてしまいましたが、上記のとおりインプット量は意識しなくても増えそうなので 「実際の行動量・アウトプットを増やす」 ことが目標です。

現在もいろいろな美術展示やイベント会場に行ったり、交流会などに参加しているのですが、今後やりたいこともあり、そういった知識や実績・人との関わりを深めていくことが目標です。

こちらについては具体的な数字目標は現在のところ設定していませんが、やはり 1ヶ月に1度以上はイベントに参加 していきたいと考えています。

また、自分が主催となり、イベントや簡易的なツアーを開催することも行っていきたいと考えています。これは、 「興味はあるけど、ひとりでは行く勇気が…」というようなイベントに、他の人も(勝手に)巻き込むことで半ば強制的に参加しよう というもくろみです。これは個人的な趣味でつながった方も多く、そういった場で何かできれば…と考えています。

30歳に書いた記事からの心境の変化

緩やかな変化ではありますが、やりたいことや興味のあるイベントやコミュニティへの参加に抵抗を感じることが少なくなってきたように感じます。

また、 「すぐに結果が出せるようになるのは難しい」 ことを実感しています。これは、今回1年という長いスパンで振り返りを行ってみてわかったのですが、結果が伴うようになるにはやはりそれなりに経験や実績を積まないと難しいのだ、と感覚的に分かってきました。

そして、上記を踏まえ、持続的な行動につなげるため、 「重要だが緊急ではない」 項目の重み付けを意識していきたいと考えています。来年に向けて、改めて目標の再設定を行い、ステップの修正を実施します。

以上で、簡単にですが30歳の1年間を振り返ってみてのまとめとします。いろいろとやりたいことも増えてきたので、時間をうまく捻出して目標達成に向けてがんばっていきます。